最新日記

11月9日(土曜日)晴れ


 個人的には今年の最大の話題作だと言っても過言ではない。「ターミネーター:ニュー・フェイト」が公開された。「ジョーカー」の時に3日でパンフレットが一時売り切れになってしまったことから、今回は封切り2日目に見に行った。場所はまたもミッドタウン日比谷。ターミネーターシリーズは1作目が低予算にもかかわらず大ヒット。そしてたっぷり制作費をかけた続編の「T2」もそれ以上の大ヒットとなり名作となった。ところが売れすぎたことと、ジェイムズ・キャメロン監督の私生活のゴタゴタ?で彼に続編を作る権利は無くなり、キャメロン不在のまま3作目、4作目、5作目が作られていった。そして作る度に駄作だ、なんでこうなった!と批判されてきたのだ。それが今回、権利関係も修復され、キャメロンが製作に大きく関わった(監督はしていない!)正式な「T2」の続編となる「ターミネーター:ニュー・フェイト」が作られたのだ。僕のようなキャメロンの信仰者はこの時を待っていた。今度こそ、もう一度「T2」を越える驚きとスリルと感動を頼んだぞ、という思いだった。
 ところが、封切り直前にアメリカで大コケしたという話が飛び込んでくる。ウソでしょ、と疑心暗鬼になりながら映画館に足を運んだ。そして見た。納得した。まだ封切り3日しか経っておらず、これから見る人たちもいるだろうから、ネタバレは何も話したくない。別の方向から話そう。映画「イエスタデイ」を見た時に、もし2019年の現代に、ビートルズを知らない若者にビートルズの曲を口ずさんだからと言っても、「凄い名曲ですね」と反応するだろうか、ということ。僕らはイエスタデイにしろ、レット一イットビーにしろ、ヘイジュードにしろ、すべて名曲だと刷り込まれているからそう反応してしまうが、それはその時代の音楽の状況、世の中の流行、空気感の中で受け入れられ、絶賛されたものだ。ターミネーターも、あの時代には凄かったのだが・・・ということ。
 もう一つは、年老いたロックバンドを例に話そう。例えばKISS。来月来日公演を行うのだが、僕は行かない。ロックとは若者がエネルギーを爆発させるからこそ、ロックなのであって、ステージを駆け回ることもジャンプも出来なくなったのであれば、奏でる音楽も変えるべきなのではないかというのが持論だ。ロックミュージックの理想を考えれば、老兵は去るべきなのかも知れない。ところが、現代の若者はロックではなく、ヒップホップのほうに行ってしまった。それに、プロモーターとしては無名の若者ではなく、30〜40年かけて築いたネームバリューのほうが失敗することなく大きな儲けになる。そういう事から、20世紀に売れた有名バンドが老体にむち打ってツアーに出なければならないという事情。なんか違うと思うんだがな。「ターミネーター:ニュー・フェイト」を見ていて、そんな二つのことをずっと考えていた。これから見に行く人は、大きすぎる期待をせずに見に行くことをお勧めする。